カープ3連覇の全記録 緒方孝市と黄金期の真相

「緒方カープは3連覇したのに、どうして日本一になれなかったんだろう?」──カープファンなら一度は引っかかった疑問ですよね。

本記事では、2016〜2018の出来事を“事実ベース”で整理しつつ、短期決戦で起きたズレを噛み砕いて解説します。

 





1. 緒方孝市と3連覇の全体像

1-1. 監督就任から3連覇までの年表

1-1-1. 2015→2018で何が変わった?

緒方孝市さんが広島カープの監督になってから、チームは大きく変わりました。

結果として広島は、2016年に25年ぶりにリーグ優勝し、2017年に連覇、2018年に球団初の3連覇を達成します。(NPB.jp 日本野球機構)

では、2015から2018の間で、何が変わったのでしょうか。

一番大きいのは「チーム全体が同じ考えで動けるようになったこと」です。

例えば、1点が欲しい場面で、誰が走って、誰が送って、誰が返すのか。

守る時はどんな守備位置で、投手は誰がどこで投げるのか。

こういう“約束事”が、試合の中でぶれにくくなりました。

次に大事なのは「選手が自分の役割をはっきり分かっていた事」です。

レギュラーはもちろん、途中から出る選手も「ここで自分の出番が来る」と分かっていると、準備が早くなります。

準備が早いチームは、接戦で強くなります。

そして、2016〜2018の3年間は、緒方監督の手腕も高く評価され、セ・リーグの連盟特別表彰で最優秀監督賞を受けています。(NPB.jp 日本野球機構)

つまり3連覇は「たまたま」ではなく、チーム作りが当たった結果です。

ただし、ここで大事なのがもう1つ。

「リーグ戦で強い」事と「日本シリーズで勝つ」事は、同じではないという点です。

日本シリーズは短い試合数で決まるので、少しのズレが大きな差になります。

これが、後で出てくる「3連覇したのに日本一になれない理由」につながっていきます。


2. 2016年:25年ぶりVと“勢い”の正体

2-1. リーグ優勝を決めた強さ

2-1-1. 「先制・走塁・一体感」が回り出す

2016年9月10日、広島は巨人に勝って、25年ぶりのリーグ優勝を決めました。(NPB.jp 日本野球機構)

この年の強さを分かり易く言うと、「先に点を取って、試合を自分達のペースにする力」です。

野球は、先に点を取ると有利です。

相手は焦って、いつも通りの作戦がやりにくくなります。

広島は、序盤から打って出て、走ってプレッシャーをかけるのが上手でした。

走者がいるだけで、相手の投手や捕手は気になります。

そこにスキが出れば、次の1点につながります。

また、2016年は「チームの空気」が良い方向に回っていました。

点を取ったらベンチが盛り上がる。

良い守備が出たら全員で喜ぶ。

こういう“前向きな空気”は、接戦で最後の1点を取りきる力になります。

さらに、勝っているチームには「自信」が出ます。

自信があると、打席でも守備でも迷いが減ります。

迷いが減ると、ミスが減ります。

ミスが減ると、更に勝てます。

こういう良い流れが2016年の広島にはありました。

但し、リーグ戦は長いです。

負けても次があります。

だからチームの強さが少しずつ結果に出ます。

一方で日本シリーズは短いです。

負けた次に取り返す前に、シリーズが終わってしまう事もあります。

2016年の広島は、まさにその難しさにぶつかる事になります。


3. 2016日本シリーズ:2連勝からの暗転

3-1. 対日本ハム、流れが変わった試合

3-1-1. 2勝2敗→決定打は第5戦と第6戦

2016年の日本シリーズは、最初は広島が良いスタートでした。

第1戦と第2戦を本拠地で連勝します。(NPB.jp 日本野球機構)

「このまま日本一まで行けるかも」と思った人も多かったはずです。

ところが、ここから流れが変わります。

第3戦は札幌で行われ、延長10回の最後に日本ハムが勝って、広島は負けました。(NPB.jp 日本野球機構)

第4戦も落として、シリーズは2勝2敗になりました。(NPB.jp 日本野球機構)

ここまでは“互角”です。

でも問題は次です。

第5戦、広島は9回までリードしていました。

ところが9回裏に、日本ハムがサヨナラ満塁ホームランで逆転勝ち。

スコアは日本ハム5-1広島です。(NPB.jp 日本野球機構)

この負け方は、点差以上にダメージが大きいです。

「あと1つ勝てば王手」という試合を落とすと、気持ちの面でも苦しくなります。

そして第6戦、広島は最終的に10-4で負けてシリーズ終了。

結果は広島の2勝4敗です。(NPB.jp 日本野球機構)

日本シリーズでよく起きるのは、「一つの試合の負け方」が次の試合に響くことです。

リーグ戦なら翌日に切り替えられます。

でも日本シリーズでは、切り替える前にどんどん進みます。

2016年の広島は、チームとして弱かったわけではありません。

むしろ強かったです。

ただ、日本シリーズのような短い勝負では、投手交代のタイミングや、守り切る形が少しでもズレると、勝ちが逃げます。

2連勝していたからこそ、「最後の2試合で一気に終わった」印象が強く残り、今でも語られるシリーズになりました。





4. 2017年:連覇、それでも日本シリーズに立てず

4-1. “戦う形”は完成していた

4-1-1. CSファイナルで止まった理由

2017年の広島は、9月18日にリーグ連覇を決めました。(NPB.jp 日本野球機構)

NPBのコラムでも「戦う形が万全だった」と言われるほど、チームとしては完成に近かった年です。(NPB.jp 日本野球機構)

それなのに、広島は日本シリーズに行けませんでした。

理由は、クライマックスシリーズ(CS)で負けたからです。

2017年のCSファイナルステージでは、DeNAが広島を「4勝2敗(広島のアドバンテージ1勝を含む)」で破って日本シリーズに進みました。(NPB.jp 日本野球機構)

ここ、分かりやすく言うと、リーグ優勝チームの広島には最初から「1勝分のおまけ(アドバンテージ)」がありました。

それでも最終的に負けた、という事です。

短期決戦は、とにかく「勢い」が怖いです。

DeNAは“勝ち方”がはっきりしていて、少ないチャンスをものにして、投手リレーで逃げ切るのがうまくいきました。

一方で広島は、リーグ戦の感覚のまま入ると、相手のペースに引きずられる事があります。

CSは雨で試合が延びたり、間が空いたりすることもあり、リズムが変わります。(NPB.jp 日本野球機構)

その小さなズレが、短い勝負では大きな差になります。

つまり2017年の広島は「弱くて負けた」より、「短い勝負で、うまくはまらなかった」面が強いです。

だからこそ、ファンの中に「どうして…」という気持ちが残りやすい年になりました。


5. 2018年:3連覇達成と日本一の壁

5-1. 独走で3連覇、でも短期決戦は別物

5-1-1. 対ソフトバンクで露出した差

2018年9月26日、広島はヤクルトに勝って、球団初の3連覇を決めました。(NPB.jp 日本野球機構)

NPBの回顧でも、広島はシーズン中に首位に立ってから独走し、強い打線がチームを引っ張ったとまとめられています。(NPB.jp 日本野球機構)

リーグ戦では、文句無しの強さでした。

しかし日本シリーズの相手はソフトバンク。

ここがとにかく分厚かったです。

最終的に広島は第6戦で0-2で負けて、シリーズは「1勝4敗1分」で終わりました。(NPB.jp 日本野球機構)

2018年のソフトバンクは、試合の後半に強いカードを沢山持っていました。

投手陣が揃っていて、点を取りたい場面で小さな作戦(送りバントやスクイズ)も使えました。

第6戦でも、ソフトバンクはスクイズで先制点を取り、そのまま勝ち切っています。(NPB.jp 日本野球機構)

こういう「1点を確実に取る形」が、短期決戦ではとても強いです。

それに、短期決戦では「一つのミス」「一本の四球」「一つの交代」が大きく響きます。

リーグ戦なら取り返せます。

でも日本シリーズは取り返す前に終わります。

2018年の広島は弱かったわけではありません。

3連覇した強さは本物です。(NPB.jp 日本野球機構)

ただ、日本シリーズでは相手も超一流です。

しかも短い勝負です。

その中でソフトバンクの“厚さ”が最後に出た、というのが一番分かり易い見方です。


6. なぜ「3連覇=日本一」にならないのか

6-1. 短期決戦の投手運用と守りのズレ

6-1-1. “数試合のズレ”が致命傷になる

「3連覇出来るなら、日本一も取れて当然じゃないの?」と思うのは自然です。

でも、リーグ戦と日本シリーズは、勝ち方が少し違います。

リーグ戦は143試合(当時)もあります。

強いチームは、少し悪い時期があっても、最後は上に来ます。

一方で日本シリーズは最大7試合。

たった数試合で決まります。

だから、ほんの少しのズレがそのまま負けになります。

たとえば2016年。

広島は2連勝から、延長戦の負け、接戦の負けが続き、最後は2勝4敗で終わりました。(NPB.jp 日本野球機構)

2018年も、最後は1勝4敗1分です。(NPB.jp 日本野球機構)

この結果だけ見ると「弱かったの?」となりますが、実際はそう単純ではありません。

短期決戦で特に大事なのは「投手の使い方」です。

リーグ戦なら、明日も試合があるので、投手を大切に使います。

でも日本シリーズは「今日負けたら終わり」が近いので、いつもと違うタイミングで投手を出す事があります。

そこで判断が少し遅れたり、相手の作戦が当たったりすると、一気に流れが変わります。

そして守備も同じです。

1回のミスが命取りになります。

リーグ戦なら「次の試合で取り返そう」とできますが、日本シリーズはそうはいきません。

だから「3連覇=日本一」にはならない事があるんです。

むしろ、3連覇出来るほど強いチームでも、日本一はそれくらい難しい、という事です。


7. 緒方カープの遺産と、今の楽しみ方

7-1. 3連覇が残した文化

7-1-1. 今の観戦が10倍面白くなる見方

緒方カープの3連覇は、日本一を取れなかったから価値が下がる、という物ではありません。

むしろ「どうやって勝つチームを作るか」を、はっきり見せてくれた時代でした。

2016年に25年ぶり優勝、(NPB.jp 日本野球機構)
2017年に連覇、(NPB.jp 日本野球機構)
2018年に球団初の3連覇。(NPB.jp 日本野球機構)
この3年は、広島の野球が全国に知られた時期です。

今の観戦で楽しくなる見方を1つ言うなら、「終盤の1点」に注目する事です。

8回、9回で、ベンチが誰を代走に出すのか。

守備固めはいつなのか。

投手交代は早いのか遅いのか。

こういうところに、勝つチームの考え方が出ます。

また、2018年の日本シリーズでソフトバンクに負けた理由を知ると、「日本一になるには何が必要か」も見えてきます。(NPB.jp 日本野球機構)

短期決戦で勝つには、少ないチャンスを確実に点にする力や、後半に強い投手の厚みなど、別の力が必要になります。

緒方カープの3連覇は、ただの思い出ではありません。

「リーグで勝つ強さ」と「日本シリーズで勝つ難しさ」を、はっきり教えてくれる時代です。

そこを分かった上で試合を見ると、野球はもっと面白くなります。

まとめ

緒方孝市監督の広島カープは、2018年9月26日にヤクルト戦で勝って、**球団初の3連覇(3年連続のリーグ優勝)**を決めました。(NPB.jp 日本野球機構)

これは本当に凄い記録です。

リーグ戦は試合数が多いので、「強いチームが最後に勝つ」ことが多く、カープは3年間ずっと強さを保ち続けた、という事になります。

でも、日本一(日本シリーズ優勝)には届きませんでした。

2016年の日本シリーズは日本ハムと戦い、最初は2連勝したのに、その後は負けが続いて2勝4敗で負けました。(NPB.jp 日本野球機構)

2017年は日本シリーズの前にあるCS(クライマックスシリーズ)でDeNAに負けてしまい、4勝2敗(広島のアドバンテージ1勝を含む)という形で日本シリーズに進めませんでした。(NPB.jp 日本野球機構)

2018年の日本シリーズはソフトバンク相手に、引き分けもありましたが、結果は1勝4敗1分で負けています。(NPB.jp 日本野球機構)

「3連覇したのに、どうして日本一になれないの?」という疑問の答えはシンプルで、短期決戦は別の戦いだからです。

日本シリーズやCSは試合数が少なく、たった1回のミス、1本のヒット、投手交代のタイミングなど、少しのズレがそのまま負けにつながります。

リーグ戦なら取り返せても、短期決戦は取り返す前に終わってしまいます。

更に相手も各リーグの強いチームなので、終盤に強い投手がそろっていたり、代打や作戦の選択肢が多かったりして、最後の差が出やすいです。

それでも、緒方カープの3連覇は「たまたま」ではなく、チームの戦い方を作って勝ち続けた結果です。

3連覇の凄さと、日本一の難しさは両方本物。

ここを知っておくと、カープの試合を見る時に「終盤の1点」や「ベンチの動き」に注目出来て、野球がもっと面白くなります。

 

 




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